迷惑をかけ、迷惑をかけられ、でいいと思う

先日の朝日新聞に投稿された記事について、ネット上でも反響が多いようです。

投稿の内容は
「娘の小学校の入学式に合わせて夫が前々から有給休暇を取ろうとしていたのに、夫の同僚の女性が育児休暇を延長したため結局休暇を取れず、楽しみにしていた入学式に出られなかった。この女性のしわ寄せによって夫は体調を崩すまで過重労働を強いられた。『マタハラ』だととられるため育児休暇を取る女性には声を上げづらいが、負担を強いられる独身者や男性やその家族のことをもっと考えて欲しい。何かを得ようとすれば何かを犠牲にするのは当然なので、自分は仕事と子育ての両立を諦め育児に専念し、子どもの成長に寄り添って満足している。」
およそこのような内容のものでした。

これに対してネット上では、冷静に「会社とか社会の仕組みの問題だと思う」といった声が多かった一方で、「働く女性」対「仕事を持たない女性」の構図が勝手に出来上がっていたりして、人それぞれ色々な考え方があるのだな~と思う反面、ギズギズしたものを感じたのが正直なところです。

また、その後日同じ投稿欄には、この投稿を読んだということで「育休を取る人と肩代わりする人という個人的な問題に矮小してはいけない。上司、会社、日本社会の問題としてとらえるべき」という意見が出ていました。

そこで私もこの問題を少しじっくり頭の中で自分なりに考えて、息子2人を大学生になるまで育てた経験を踏まえ、人生の先輩として言わせてもらうなら…

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投稿者の方へ。

あなたの気持ちはよーくわかります。

家族揃って娘の入学式を迎えたかったでしょうし、一緒に記念撮影だってしたかったでしょう。わかります。

でも、仕事なので仕方ないと諦めましょう。夫は家族を養うために働いてくれているのですから。時に仕事優先は仕方のないことだと思います。

その上で、夫がどうしても入学式に出席したいのだったら、上司の方と半休や時間休などの交渉をするという方法もあったのでは?とも思います。

「体調を崩すまで育休の女性の肩代わり」というのが事実であれば夫の健康を心配するあなたの気持ちもわからなくはありませんが、夫の会社での人員のことや仕事のやりくり状況については関知せず、という立場をとった方がよろしいかと思います。

夫の会社のことや仕事のことに口出しをすると、逆に夫を追い詰めることに繋がる場合があります。

夫は子どもではありません。夫が不都合だと感じることがあれば自ら上司や会社にかけあうべきなのです。夫を信じて任せましょう。

そして何より第一に、娘さんが風邪や病気にならず元気に入学式を迎えられたということを、一番に喜んであげて欲しいと思います。

入学式というと4月頃の出来事だと思いますが、それをこの時期まであれやこれや考えていたのだとしたら、ずいぶんと長い時間を費やしましたね。

「パパが私の入学式に出られなかったことがママを苦しめている」と子どもは鋭いので察していますよ。

これからも、学校行事などで今回と同じようなことが起こりうるかもしれません。でも、何よりもまず娘さんが元気で楽しく色々な経験を積んでいかれることを、喜んで欲しいと願います。

そして、あなたの文面からは「育休を取っている女性」に対するちょっと嫌悪な感じが読み取れ、それがネット上での「働く女性」対「仕事を持たない女性」の火種になってしまっているのだと思います。

でも考え方なんて人それぞれですし、皆一生懸命生きているので、そうそう同僚や同僚家族のことまで気が回らないこともあるでしょう。

それに、少なくても夫の同僚であれば、巡り巡って夫が助けられていることだってあるのです。

そう、お互いさまなのです。

例え直接その育休の女性からでなくても、その女性のおかげで誰かが助かり、会社の何かがうまくいき、そして巡り巡って夫の力になる、なんてことがあるのです。

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以上です。

生意気、不躾ですが私はこのよう考えました。

働く女性が増え、待機児童問題や人手不足の問題も相まって早急に社会の仕組みを変える必要もあるし、労働環境の見直しも差し迫ってきています。

でも、多くの人にとって働きやすく子育てしやすい環境ができあがるのはもう少し時間がかかりそうです。

それに今よりもよい環境ができたからといって、それが全ての人にとって完璧なものかといったらそれはなかなか難しいでしょう。

そう、誰にでも完璧で平等な社会の仕組みは絵に描いた餅。

理想に近づける努力は必要だけど、そんな社会を待っていたら日が暮れてしまいます。人生が終わってしまいます。

だったら、そこそこ暮していける今の生活の中で、少しでもいいところを見つけて楽しく暮らすのが一番。そのためには「お互いさま」これが大事だと思います。

どんなに立派な社会の仕組みや制度ができたって、最終的には人どうしの良好な関係が不可欠なのです。

誰かに迷惑をかけちゃうけど、自分が力になれることはやる。誰かに嫌な思いさせられるけど助けてもらう時だってある。

お互いさまだよね~そんな風に生きていけたらいいなと改めて考えさせてくれた投稿でした。

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